
今やペットの半数以上が何等かのアレルギーをかかえていると言われています。アレルギーの発症率は上がるものの、完治させる治療方はなく、日常生活で症状を緩和する対策を講じるしか方法はありません。その為アレルギーの仕組みや基本的な知識を持っておくとペットも家族も負担を軽減する事が出来るでしょう。
ペットのアレルギーの実状
これまでペットのアレルギーといえば犬がもっとも注目を集めていましたが、最近は猫や小動物にまでアレルギー発症が広がっていて、家族はその対応に追われています。
犬がアレルギーを起こす原因といえばドッグフードにふくまれている穀類や添加物が原因で、その後特定の動物性タンパク質に反応するケースも目立つようになりました。当初は安全性が高いとされてきたラム肉やチキンも最近ではアレルギー反応をしめす犬が増えはじめ、対応策としてダチョウや鹿肉、うさぎ肉をメインにしたドッグフードも誕生するほどです。
また最近では金属、花粉、ノミダニといった生活の中にごく当たり前に存在するものにさえ反応するケースも増えています。アレルギー症状が起こると強いかゆみ、湿疹、脱毛、悪化すると食欲不振や体力の消耗など様々なトラブルが起こります。
ペットの不調に気がついたら、まず動物病院を受診し原因となる物質の特定を行ってあげましょう。むやみな食事療法や対処療法はかえって症状を悪化させてしまうこともあり大変危険です。
ペットがアレルギーを発症してしまったら
ペットのアレルギーは年齢、性別関係なく起こります。離乳直後から発症するケースもあれば、シニアになってから起こる事もあり事前に予測が出来ません。その為、かゆみ、脱毛など不調が気になった時は、出来る限り早期に対策を講じてあげる事が大切です。
アレルギーを発症してしまった時は、
- 原因物質の特定
- 原因物質の完全な除去
- 周囲への伝達
を心掛けておきましょう。
まず動物病院で血液検査を受けます。検査によってどのような物質に反応を示すのかを確立で把握する事が出来ます。
例えばドッグフードの場合、ラム肉にアレルギー症状を起こす場合、主原料がラム肉以外の製品を選びます。この時、肉副産物、ミール、動物性油脂という表記にも注意が必要です。これらの品目にはごく微量でもラムが含まれている可能性があるからです。
もちろんおやつからも特定の物質を完全に除去します。この除去は生涯を通じて継続します。またペットホテルやペットシッターを利用する場合も、アレルギー物質が何であるかをしっかりと伝える事が大切です。
アレルギー除去できない場合は、予防を
花粉や金属、ノミダニなど完全な除去が難しい場合は、出きる限りの予防策を講じてあげましょう。花粉が多い時期にはシャンプーの頻度を高める、空気清浄機を使用するなどです。ノミダニには動物病院処方の予防薬が効果的です。
金属アレルギーの場合、食器、首輪など直接皮膚に触れる物は十分注意して素材を選んであげましょう。