
気が付けば犬の被毛の色が変わってしまったという事があります。
レッドだと思い購入したはずのプードルがクリーム色に、ホワイトだと思い購入したチワワが茶色にとこのような被毛の変色に関する不思議についてここでは取り上げてみましょう。
プードルの中間色は退色する傾向あり
実はトイプードルの毛色は成長と共に退色する傾向があります。
中でも中間色と呼ばれる
- レッド
- アプリコット
- クリーム
はその傾向が強くみられます。
トイプードルは本来、ブラック、シルバー、ホワイトが犬種本来の毛色です。
その後様々な繁殖を経て、近年になってレッドなど新たな毛色が誕生しています。
その為、この新たに誕生した毛色は色素が不安定で、誕生時の毛色の色が成長と共に退色をしてしまうのです。
ただこの退色に関しては、その理由や原因が明確にされていないままです。
日々の食事、栄養状態、親からの遺伝など様々な理由が挙げられていますが、なかなか特定ができない上に、その回避法を見出されていません。
中には生後1月半の時点では鮮やかなアプリコットカラーであったものの、生後半年を過ぎるころにはクリーム色に変化してしまっている場合もあります。
トイプードルは、その毛色によって販売価格が大きく異なるので、中には退色後の毛色にガッカリしてしまう、予定していた繁殖を見送らざるをえないという声もあります。
ペットショップでは販売の時点で退色の有無を予測できない上に、必ずしも両親と同じ毛色に落ち着く補償もありません。
その為、生後1,2か月の販売時点での毛色を基準に販売価格が決定されることを承知しておく必要があります。
また退色は生後半年ほどで止まる場合もあれば、生後2,3歳までゆっくりと続く場合もあります。
いずれの場合も事前の予測、予防ができないこと、プードル特有の性質であることを理解してあげることが必要です。
ただしトイプードルのシルバーだけは退色ではなく正式な成長過程として認められています。
トイプードルのシルバーの子犬は生後1月ほどまでは完全なブラックの被毛をしています。
その後成長と共に被毛が徐々に変化し、生後半年ほどでシルバーの毛色に変化します。
このシルバーの毛色はその後の成長過程において更なる退色をすることはなく、生涯シルバーのまま維持します。
シルバーの毛色を持つ子犬とブラックの毛色を持つ子犬との見極めは、シルバーの毛色に変化する子犬は、地肌の色もシルバーカラーをしています。
そのため、生後2か月ほどで、子犬の顔をバリカンでそり、プードル特有の顔立ちになるようカットを済ませ、地肌を見せた状態で販売がされることが大半です。
ブラックの子犬はある程度の退色はあるものの、完全なシルバーになることはないので、この点にこだわりがある場合は事前に地肌の確認をするとよいでしょう。
チワワ、パピヨンは加齢と共に色柄が明確に
プードルと異なり、大抵の犬は成長と共に色素が強くなります。
例えばチワワは成長共に色素が濃くなり、淡いクリーム色であった子犬の時期の毛色が成長後は茶色になる場合もあります。
またパピヨンやシーズーの場合、成長と共に色素が濃くなり、色柄が明確になります。
中には子犬の頃には気が付かなかった模様が成長と共に現れることもあります。
またマルチーズは成長と共に体の一部分の毛色だけが色濃くなることが多くみられます。
このように、犬の毛色は成長と共に何らかの変化がみられるという事を受け入れてあげることが大切です。
中には、テレビやCMで見かける犬の姿に、自身の犬を比較し、色合いの違いから血統証の有無を疑ってしまうという方もいますが、あくまでも撮影用にライトを浴び、人工的な加工が或ることを前提に受け入れる必要があります。
被毛の変化に健康上の問題はありません
成長と共に色素が濃くなり、被毛の色の変化がみられるものの、犬の健康上特段支障はありません。
中には何等かの病気のサイン?と不安になってしまう方もいますが、被毛の色の変化を原因とする病気は特定されていません。
この変化は人間も年齢が上がるにつれてシミなどの悩みが生じることと同じを考えてあげましょう。
中には、バリカンで全身の被毛を短く切りそろえたり、サマーカットをしたことでその後生えそろった被毛の色が濃くなったという声もあります。
このケースも明確な理由が特定されておらず、バリカンで皮膚に刺激を与えたことが原因、すでに被毛の根本付近の毛色が色濃くなりつつあったなどいろいろな意見があります。
犬の被毛の変化は、見方によっては残念と感じてしまう事もありますが、健康上支障がない事を何よりと考え、前向きに受け入れてあげましょう。