
犬と一緒にキャンプや登山、トレッキングにと出かける方が増えています。
犬連れOKな施設が近年増える中でますます行動範囲も広がることでしょう。
ただ日常生活とは異なる環境下では愛犬が思いもよらぬ行動に出ることもあるので注意が必要です。
野生の環境で豹変する犬が多数
一見無関心、無頓着に見えていても実はどの犬も自分の縄張りを意識しながら日々生活をしています。
キャンプやアウトドア、トレッキング、登山など車で遠方へ出かけるということは、たとえ飼い主が同伴している場合であっても犬にとっては知らない場所、危険があるかもしれない場所へ突然連れ出されたような心理状態になります。
もちろん自分や顔見知りの犬の痕跡、匂いは一切ありませんから、まるで私たちが突然海外へ瞬間移動したような気持になることでしょう。
一見、嬉しそうに興奮しているように見えても内面は緊張、不安、興奮が入り混じった状態です。
特に野生の環境下ではそれまで嗅いだことのない匂いが周りに充満していて、本能も刺激されています。
このような状況では日ごろとてもおとなしい性格の犬でも突発的な行動に出ることがあります。
車から降ろした直後、日中はとてもおとなしかったものの、飼い主が目を離したすき、夜間になってから急に脱走をしたり、中には係留してあったリードを噛み切ることもあるので決して油断してはいけません。
昼間でも発光機能付き製品の着用を
犬をこのような環境に連れだした時は、万が一の状況を想定し日ごろとは違う装備をしておくと安心です。
中でもおすすめの製品はLEDを活用した発光製品です。首輪、チャーム、リードなどです。
ここでポイントは、
- LED製品であること
- 昼間も常時点灯させておくこと
- 遠目からでも目立つ場所につけてあること
LED製品である理由は、連続利用可能時間が長いからです。
ボタン電池を使用した製品のほうが安価ですが電池寿命が短いので捜索の途中で消滅してしまう可能性があります。
昼夜を問わず常に点灯状態にしておくためにもLED製品を選びましょう。
点灯のタイミングは暗くなってからではいけません。
いつどのタイミングで犬が脱走すかの予測はできないので、車から降ろすと同時に点灯をするよう心掛けておきましょう。
併せて着用場所は首輪よりハーネス、それも背中部分の金具などに着用するとより効果的です。
捜索する際に首元で光っていてもなかなか発見がしにくい上に、犬は逃走する際に相手に背中を向けて走ります。そのため前方、首元にライトがついていても後方から追いかけるには見えないからです。
屋外では鈴の着用も効果的
LEDと同様の理由で大き目の鈴を着用させることも効果的な方法です。
脱走してしまった犬を見つけるうえで、鈴の音で方角や犬の所在を確認することができるからです。
鈴の音だけを頼りに捜索をする場合、木々の音に惑わされることが相当なストレスになりますが、鈴など自然界に存在しない音を発する製品を着用させることは大きな目印になります。
また鈴をつけておくことで、犬が野生動物に反応したり、突発的な行動をとろうとしたときに飼い主が瞬時に把握することもできます。
鈴がなるということは犬が何らかの行動を起こしてるという合図ですから、都度確認をしてあげましょう。
犬とのレジャーやアウトドアはとても楽しく、これまで見逃してしまっていた新し楽しみを見つけるきっかけにもなります。
楽しい思い出を増やすためにも、事前の準備を万全にし万が一の場合もスムーズに対応ができるように心がけておきましょう。
首輪ではなくハーネスの着用を
近年、日本では首輪よりハーネスの利用者が多い傾向にあります。
しかししつけが十分にされている犬ほど首輪の着用率が高いという傾向もあります。
どのような場合であっても、犬を非日常な環境へ連れ出す場合には、ハーネスを着用させておくと安心です。
実は迷子になった犬、山間部へ迷い込んでしまった犬を保護する際に、姿は確認できているものの捕獲ができないというケースが多々あります。
警戒しパニック状態にある犬はむやみに他人に近よろうとはしません。
そのため、時には力ずくで捕獲することも必要になりますが、このとき首輪では犬が警戒し触れることができないからです。
またせっかく捕獲をしても犬が興奮し暴れてしまうと首輪は簡単に抜け落ちてしまいます。
このように犬に体につかみどころがないことが捕獲を妨げているのです。
しかしハーネスであれば肩の部分を抑え、抱き上げることができるので他人でも捕獲が可能になります。
このような状況を考え、ハーネスの着用がおすすめです。