
犬の保育園があると聞き、最初は驚いたものの、調べてみると意外に各地にオープンしていてとても気になるサービスの1つです。
そこでまずは日ごろ毎日長時間留守番生活をさせている愛犬に犬の保育園の体験入園をさせることになりました。
犬の保育園のサービス内容は?
犬の保育園、幼稚園といわゆる日中の預かりサービスは様々なスタイルがあります。
これまで犬を預けるサービスと言えばペットホテルが当たり前でしたが、ペットホテルの場合滞在時間中は基本的にケージ内での滞在となり、朝夕の散歩時間以外はずっとケージ内で過ごします。
今増え続けている犬の保育園というサービスはこれまでのペットホテルとは大きく異なりまさに過ごし方は「保育園」そのものです。
ある保育園の一日のスケジュールは
朝8:00~9:00に各自登園
9:00~11:00まではフリースペースで犬同士自由に遊んだり、昼寝をしたりと過ごします
11:00~13:00までは、個別のしつけレッスンを受けたり、ケージで昼寝をしたり、トリミングを受ける犬もいます
13:00~16:00までは午前中と同様でフリータイムです。
基本的に朝夕の散歩は飼い主さんが行うことになっているので、トイレを済ませたうえで登園をします。
夕方は順次飼い主さんがお迎えに来て、帰宅します。
その上、土日が休園日という施設が多いこともこれまでのペットホテルとは大きく異なる点です。
犬の保育園のカリキュラムはまさに人間の保育園そのものです。
登園する犬の種類や年齢は様々で、大型犬と小型犬、子犬と老犬がみな同じスペースで思い思いに過ごしています。
一見喧嘩が起こるのでは?と心配になるものですが、意外にも犬同士の関係作りが出来ていて、社交的な犬同士、ゆっくりと昼寝をしたい犬同士などのグループが出来ていて、穏やかな時間が過ぎていました。
保育園に通わせるメリット
犬の保育園は決して安価なサービスではありません。
中には週4日、5日と通園するコースで50000円以上も費用が掛かる施設もあります。
これまで共働きや一人暮らしで犬を飼う場合には、日中はケージに入れ留守番をさせることが当たり前と考えられていたので、このような費用に抵抗を感じる方も当然いることでしょう。
でも、犬は人間よりも7倍も早く歳をとります。
短い一生のほとんどを一人で留守番をしながら過ごすことを考えると、飼い主としても切ない気持ちやうしろめたさを感じることもあります。
できることなら毎日元気に楽しく過ごしてほしいという願いをかなえてくれるという意味ではこのような施設は多いに望まれていて、今この時代になってやっと誕生したともいえるでしょう。
犬を保育園に通わせるメリットを考えてみましょう。
- 子犬の場合、性格形成に重要な社会化期を犬同士ふれあい、あそぶことで適切に過ごすことが出来ます
- 寂しさというストレスから解放されます
- 犬同士でじゃれ合い遊ぶことで、運動不足の解消が出来ます
- 犬同士のふれあいを通じて、様々な刺激を受け、生活に活力が生まれます
家族以外の人間と触れ合うことで、神経質、臆病な性格が解消され、無駄吠え、噛みつきなどの問題行動の解消につながります
このように犬を社会に出すという事、保育園に通わせ様々な体験をさせるという事はとても多くのメリットがあるのです。
犬と家族との関係性だけでは教えてあげること、満たしてあげることの出来ないことは意外にも多く、犬同士の社会の中で学ぶことはとても多いのです。
適度な刺激を受けることは、健康寿命を延ばしてくれる
犬の長寿化が進む中で、高齢になり足腰が弱り寝たきりになった、昼夜逆転生活になってしまった、活力がなく毎日寝てばかりいるということが目立つようになります。
中には10歳を過ぎたころから痴呆症の兆候が見られることもあります。
このようなお悩みには実は、刺激がなく単調な日々の生活が関係しているとも言われています。
愛犬が高齢になると次第に散歩の時間が短くなり、外出の機会も減り、室内でも飼い主と遊ぶ機会も減りがちです。
日々の生活は何年も同じリズムで繰り返され、新たな刺激を受けることもありません。
このような生活は穏やかで安心できるものですが、精神面での抑揚がなく、次第に感情の変化が乏しくなります。
でも本来であれば、高齢になったからこそ無理のない範囲で刺激を与え、感情の起伏があり、適度な運動を毎日心がけることが重要なのです。
犬の祖先であるオオカミのように野生の環境で生活をしている場合、群れの中には生まれたての子供もいれば、高齢になったものもいます。
お互いに相手を意識しあうことで適度な刺激を受け、感情の起伏があります。このような生活が実は健康のささえになり、いつまでも元気で暮らす秘訣にもなっています。
犬の保育園というサービスはまだまだ新しいサービスで、施設も少ないものですがぜひ前向きに利用をしてみるのもよいでしょう。