
今、日本では半数近くの犬が高齢期を迎えています。
でもまだまだ高齢犬に特化したサービや製品の開発は十分に追いつておらず、家族の手探りが続いています。
ここでは高齢期に役立つアイテム、無理のない高齢犬との生活について考えてみましょう。
お出かけ・お散歩は元気の源
高齢になった犬にとって何より大切なことは、
- 適度な運動
- 新陳代謝を活発に保つこと
- 自力での排泄を続けること
- 体内時計を正常に保つこと
です。この1つでもリズムが崩れてしまうと、途端に体調が悪化したり、活力をうしなうきっかけになってしまいます。
高齢になると自力方向や長時間の散歩が負担になり、散歩道の途中で座り込んでしまうという事もあるでしょう。
このような場合、つい散歩に出ることを躊躇してしまったら、日当たりのよい窓辺で過ごすだけで十分と考えてしまいがちです。
でも、犬の健康、長生きを考える上では、高齢になったからこそ積極的な外出を心がけてあげてください。
- 抱っこ
- ペット用カートに乗せる
- 車に乗せる
など犬に無理のない方法で構わないのです。
どのような方法であっても、外気の気温を感じ、太陽の暖かさを体感し、様々な臭いを感じることが重要な意味を持ちます。
このような外部からの刺激は、私達人間には察知できない些細なものですが、犬に様々な刺激を与え、喜怒哀楽の感情をもたらしてくれるのです。
この感情の起伏が犬の活力になり、高齢になっても自力での歩行、飲食、排泄を行おうという気力につながります。
愛犬が高齢になり、歩行が困難になり始めたら、
- ペットカート
- 腰部分を引き上げるためのベルト
- 大型犬用バギー
などを購入しましょう。
この製品はあくまでも犬が疲れてしまったり、自力歩行が継続できない場合に補助的に使用します。
場合によっては利用期間が短い場合もあるので、レンタルや中古品の購入も視野に入れてもよいでしょう。
また後肢が不自由になった場合の車椅子も多数販売されていますが、市販の車椅子の中には車輪の回転スピードは速く、高齢犬にはかえって前肢後肢のバランスがとりにくい製品や重量があり高齢犬の骨ばった体形で擦り傷が出来てしまう製品もあります。
高額な製品ですから、購入前にしっかりと試着、必要性を検討しましょう。
出張型トリミングで見守りながらのお手入れを
高齢犬の数が急増する一方で、トリミングショップの中には10歳以上、15歳以上の高齢犬の利用をお断りという規約を設けている店舗、企業もあります。
この規約には、高齢になったことで、シャンプーやドライヤー、他犬の騒音、長時間の立ち姿勢などを理由に突然死してしまうケースが実際にあり得るからです。
心筋梗塞、心疾患をおこし作業中に亡くなってしまう場合もあれば、帰宅後数時間で突然亡くなってしまう事もあります。
一見健康に見えている場合でも、このような問題は生じ、プロであっても予測、判断が難しいことから予防策として利用をお断りするという結論に至っています。
ただプードル、シーズー、コッカーと高齢になってからも定期的な被毛のカットが必要な犬種の場合、事前に依頼できるトリミングショップ、トリマーを見つけておく必要があります。
そのような場合、自宅訪問型のトリマー、トリミングカーなどを検討してもよいでしょう。自宅訪問型であれば、店舗を利用する場合に比べ数段ストレスを軽減出来ます。
また飼い主が傍で見守ることが出来るので、些細な異変にもすぐに気が付くことが出来ます。
高齢になってから、見知らぬトリマー、新たなサービスを受け入れることは犬にとっても相当な負担になるので、早期に様々な方法を検討し、高齢期を託せるトリマーを探してあげましょう。
ペットシッターで自宅滞在を可能に
高齢犬との生活で最も懸念されるのは、預け先がない事です。家族の旅行や外出はもちろん、日々の生活においても24時間犬に寄り添う事が出来ない場合も多々あります。
特に中大型犬の場合、寝たきりになった後は数時間おきに姿勢を転換させてあげることで床ずれを予防する必要もあります。
現状では多くのご家庭が家族だけでローテーションを組み、この姿勢転換を行っていますが、結果的には疲労困憊してしまい、犬の存在を負担に感じるようになってしまいます。