
猫とブラッシングで親密になろう
猫は、寝ている時間と食べている時間以外のほとんどの時間を毛づくろいに費やしていると言っても過言ではないくらいに、毛づくろいをする動物です。
猫にとって、とても大切な毛づくろいと飼い主がしてあげられるブラッシングについてお話していきますね。
猫にとって大切な毛づくろい
猫がたくさんの時間を毛づくろいに使うのは、とても大切なことだからです。
- 感染予防
まず、毛についた汚れや抜け毛を落とすことで、毛や皮膚を清潔に保ち皮膚炎などの病気の予防や、ノミの感染予防にも効果があるとされています。
- 体温調節
次に、肉球の一部分にしか汗をかかない猫の体温調節を、毛づくろいが可能にしているのです。
暑いときには毛を舐めた唾液の気化熱を利用して体温を下げ、寒いときには被毛の中に空気を取り込み体温を逃がさないようにしています。
- 匂い対策
もともとネズミや鳥などを捕まえていた習慣から自身のニオイで獲物に逃げられないように、狩りをする前に全身の毛づくろいをすることでニオイを消していました。
それで猫はシャンプーしなくてもニオイが気にならないのですね。
- リラックス効果
それから、猫にとって毛づくろいは気持ちを落ち着かせるリラックス効果が得られるようで、不安や緊張を感じたときに紛らわせる手段としても毛づくろいをしています。
- 栄養補給
また、なんとビタミンの補給も毛づくろいによって行っているのです。
紫外線を浴びて生成されるビタミンDを、自分の毛を舐めることで体内に取り入れることができるのですよ。
ブラッシングも大切
猫にとって、どれほど毛づくいが大切なものか、お伝えできたかと思います。
そんな猫とのスキンシップを兼ねて、とても大切な毛づくろいのお手伝いをしましょう。
長毛種の猫は毎日、短毛種の猫も2~3日に1回くらい、換毛期にはこまめにブラッシングしてあげてください。
特に長毛種の猫は自分で毛づくろいをしても毛玉ができやすいので、あごから胸やお腹にかけて念入りにブラッシングします。
脇やお尻も丁寧にブラッシングするとともに、お尻周りの毛は排泄物がつきやすいのでキレイに保ってあげたいですね。
シッポはとても敏感で多くの神経が通っているので優しくブラッシングしてください。
猫は普通の健康状態のときは何気なく行っている毛づくろいですが、体調が悪いときは毛づくろいをしなくなります。
老齢の猫も毛づくろいが減っていくのが実情です。
このことだけをとっても、猫にとって毛づくろいはとても重要なことだとわかります。
ブラッシングしながら猫の観察をして、皮膚炎はないか被毛がハゲていないか痛がるところはないか、注意深くチェックしましょう。
猫の体の異常にいち早く気づくことができます。
猫カフェでのバルボウイルス集団感染の話などもありましたが、どんなときでも飼い主がしっかりと体調管理をしてあげることが大切ですからね。
ブラシの種類
ブラシの種類もみてみましょう。
まずは、コーム。その名の通り櫛のことで、ノミが取れる細かい目と毛をとく荒い目の両方がついているものが便利です。
短毛種の猫ならコームだけで抜け毛を取り除くことができ、長毛種の猫には毛玉を取り除くときに重宝します。
次に、スリッカーブラシ。T字タイプのブラシで広範囲を一度にブラッシングできます。
長毛種用と短毛種用があり、さらにソフトタイプも用意されていて皮膚の弱い猫にも使えるようです。
次に、ラバーブラシ。
多くの場合はシリコン素材でできていてサッと撫でる程度でも毛が取れ、ブラシの刺激が苦手な猫やシャンプーのときに使うと便利です。
他には、マッサージ効果のあるものや不要になったアンダーコートを取り除いてくれるものなど、さまざまな種類がありますので、それぞれの猫にあったブラシを探してあげてくださいね。
例えば長毛種の猫には、コームで毛玉を取り除いてからスリッカーブラシで全体的に抜け毛を取り除いていくような使い方が良いかもしれません。
でも、猫が嫌がらないのが一番良い使い方です。
かわいい猫の健康維持につながるブラッシングを通じて、猫と仲良くなって楽しいペットライフを送りましょう。