
みなさんは、ペットの愛猫がずっと可愛い姿でいてくれたら、ずっと生きていてくれたらと思うはずです。
ですが、猫は人間の約5倍のスピードで年を取ります。
猫の10歳は人間の56歳、猫の平均寿命の14歳では人間の72歳に相当します。
人間も年相応の体調の変化などで感じ方に個人差はあるものの、皆が実感することです。
猫にも年相応の変化が見られるのは当然のことですから、きちんとケアをして長生きしてもらいましょう。
体力で心配なこと
猫も人間同様に体力面で老化が始まります。
それぞれの変化を見逃さず、サポートしてあげることが重要です。
睡眠時間の増加
まず、今まで以上によく寝るようになり睡眠時間が増えます。
あまり遊ぶことがなくなりご飯とトイレ以外の時間のほとんどを寝て過ごすようになります。
寝てばかりだと心配かもしれませんが、体調などに問題がないのであれば、ゆっくり休ませてあげましょう。
人間と同じで、猫も年を取ると疲れやすくなります。
脚力の衰え
次に脚力が衰えてきます。
例えば、筆者が以前に飼っていた猫は出窓がお気に入りのスペースで、いつもはそこに床から簡単にジャンプして乗っていました。
でも、10歳頃からジャンプに失敗するようになり段々と出窓に乗れなくなって、最後にはソファの高さも登れなくなりました。
そのように脚力の老化を感じたら、トイレの段差を小さくしたり寝床が高い位置にあるなら無理なく登れる位置にしたりと配慮が必要です。
それと、人と猫の両方に無理のない程度に遊ぶ時間を作って運動不足を解消してあげるのも良いでしょう。
食事で心配なこと
人間も老化が進むと食べ物の好みが変わったり、歯が健康ではなくなり硬いものが食べられなくなったりします。
猫も同様で、老化とともに噛む力が弱くなったり消化吸収力が低下したり、運動量が減少しているので今までと同じ食事の量を食べるとカロリー過多になってしまうなどの変化があるため、食事内容の見直しも必要です。
歯が抜けるなどすると硬いエサは食べられないので、ソフトタイプのエサが食べやすいです。
また、猫の口臭がきつくなったと感じる場合は歯周病の可能性もありますので、できるだけ子猫のうちからこまめに観察し歯磨きなどの口腔ケアをしてあげるのが望ましいでしょう。
そして、猫は老化が進むと嗅覚も鈍くなって食欲がわかなくなりますので、好物を混ぜ込んだエサを作ってあげるなど工夫してあげましょう。
そのほかにいろいろ心配なこと
人間と同様にいろいろな面での老化が見られる猫ですが、まだまだ心配なことがあります。
毛づくろいをしなくなる
それは、体の柔軟さがなくなり毛づくろいをしなくなるので、毛づやが悪くなって毛束ができたりフケだらけになったりすることです 。
さらに猫が自分で顔を洗わなくなるので、目やにやよだれが増えます。
ですから、飼い主が積極的にブラッシングをしたり被毛が汚れているなら綺麗にしてあげたり、顔や目を拭いてあげたりしてスキンシップをしましょう。
そうすることで血行を良くしたり皮膚病などを防いだりもできます。
視力の低下
そして、視力も低下して家具にぶつかりながら歩いたり飼い主と視線が合わなかったりします。
最悪の場合は失明する可能性もあります。
そんな時はなるべく家具の模様替えは避けて、猫が動きやすい環境を整えてください。
認知症の症状
それから、トイレ以外での粗相も増えてきますし、夜中に鳴き続けることやウロウロ歩き回ることもあります。
なんだか認知症の症状によく似ていませんか?段々と進行していくと猫も認知症になるので、いろいろと手がかかって大変ですが、猫を叱るばかりでなくきちんと理解して思いやりをもってケアをしてあげてください。
家族同様に可愛がって大事に飼っている猫が老化していく姿はとても切ないですが、生きている以上避けては通れないのが事実です。
何よりできることは精一杯がんばって、猫の体調に合わせたケアをしてあげることです。
愛猫はそそいでくれた愛情をちゃんとわかってくれるものです。