
日本犬といえば、平昌オリンピック女子フィギュアスケート金メダリストのアリーナ・ザギトワ選手に、秋田犬保存会からメスの秋田犬マサルが贈られ話題になりました。
ザギトワ選手はオリンピック前の合宿で日本に滞在していた際に、秋田犬の写真を見てベタぼれだったそうです。
たしかに、秋田犬はモフモフの毛、小さな目、三角の小さな耳と海外の犬には無い風貌かもしれません。
秋田犬と並んで海外で人気が高いのが柴犬です。
最近はSNSで発信された情報を得ることも多いですから、人気のわんちゃんたちの写真を知らずに見ているかもしれません。
海外の方には、そうした出逢いがもとで日本犬を飼うことになった人もいるはずです。
日本犬の魅力的なところ
海外の方は、日本犬のどんなところに魅力を感じているのでしょう?
・かっこいい
キリっとした精悍な顔つき、凛とした立ち姿。
・表情が豊か
時々笑った顔をすることもあります。
・犬らしさ
ずっと昔から変化しない体型。大きくて野性味あふれる典型的な犬という感じがする。
・飼い主に忠実
飼い主にはとても忠実で甘えますが、他の人には気を許さない。知能が高く訓練性能も高い。
・空気が読める
人の話や感情を理解しているような気さえします。
・独立性がある
しっかりと自分の立ち位置がわかると言うか、きちんと自分の意志があるように思わせるところ。
・洋犬のようにベタベタしない
とてもドライにみえますが、甘えない訳ではありません。上手に甘えてくれます。
いかがですか?海外の方は、日本犬のこのようなところが魅力的に感じるようです。
アメリカでの人気の犬種
アメリカでは犬種189種類を集めたランキングで 44番目の人気の柴犬。
44番というのは、これだけの犬種の中でなかなかの健闘ぶりです。
柴犬が順位をあげているのとは対照的に、数年間46番をキープしているのが秋田犬。
以前は日本犬の中で、 柴犬よりも秋田犬の方が知名度も人気も高かったのですが、近年のSNSの普及で柴犬の人気が高まりました。
ちなみに、トップ3は、ラブラドール・レトリーバー、ジャーマン・シェパード、ゴールデン・レトリーバーの順です。
この3種類の犬を見て、パッと思いつくことは、どの犬も大型犬で賢いことではありませんか?
盲導犬の代名詞のようなラブラドール・レトリーバーとゴールデン・レトリーバー、警察犬に多いジャーマン・シェパード。
知能が高く、順応性も高い、さらには人と一緒に仕事をするのが好きという、人間のパートナーにもってこいの犬種です。
日本で人気の犬種
海外で人気の犬種の次は、 日本で人気の犬種はというと、プードル、チワワ、ダックスフント、ポメラニアンの次に柴犬。
こうしてみると、日本では小さく愛らしいぬいぐるみのような、海外からやって来た小型の犬種が好まれていることがはっきりわかります。
やはり、日本の住宅事情が大きく影響していることは言うまでもありません。
そんな中、日本犬の柴犬が5番目と健闘しています。
柴犬にも標準サイズと小型の豆柴があり、最近は豆柴も多く見かけるようになってきています。
アメリカの順位との比較でわかることがもう1つあります。
アメリカでは、4番目にブルドッグ、5番目にビーグルなど、誰もが知っている犬種が上位にランクインしていますが、日本ではトイプードルや、ミニチュアダックスフントなど、今までの犬種をさらに小さくした犬種が人気を集めている様子がとても興味深い結果なのと同時に、少し残念にも思います。
これほど海外の人に愛される日本犬は絶滅の危機を何度も乗り越えてきた日本の誇りであり、生きている天然記念物なのですから、日本人は今一度きちんと理解してあげなければなりません。