
アレルギーで皮膚トラブルを抱えている、高齢になり皮膚の状態がよくない、皮膚に湿疹があるなど慢性化する辛い症状にお悩みを抱えている場合、毎月のシャンプーもなんだか不安を感じるものです。
「シャンプーをしても大丈夫?」
「愛犬が嫌がる時の対処法は?」
「洗い上がり後のかゆみ対策は?」
愛犬に負担をかけない優しいシャワー方をご紹介させていただきます。
刺激軽減効果が大きいシャワーヘッドのタオル包み
皮膚トラブルを抱えている犬にとって、薄い皮膚に多少でも刺激が加わることは想像以上に不快なものです。
犬の皮膚は人間の赤ちゃんの皮膚より薄く、人間が快適と感じるほどの刺激でも不快感につながることもあります。
特にシャワーは人間は適度な水圧が刺激になり、快適、疲労が解消されると感じますが、犬にとっては不快で痛みを伴う事もあります。
またシャワーの水圧によって刺激を受けた皮膚は新陳代謝が活発になり、洗い上がり後はそれまでの何倍もの痒みを引き起こします。
愛犬のためを思い工夫したシャワーが逆効果になってしまう事もあるのでこの点はしっかりと理解してあげましょう。
中には健康な時はシャワーが大好きだったものの、皮膚トラブルを抱えるようになってからはシャワー嫌いになってしまったという事もあります。
でも皮膚トラブルの治療には皮膚を清潔に保ち、余分な皮脂や汚れを洗い流すことが効果的なので、シャワーをしないという選択肢はありません。
愛犬に負担をかけないようシャワーを済ませるには「シャワーヘッドのタオル包み」がおすすめです。
「シャワーヘッドのタオル包み」とは?
この方法はとても簡単で、その名の通りシャワーヘッド全体をタオルで包みます。
シャワーの水流は一旦タオルの中にたまり、少しずつ流れだします。
この状態のまま愛犬の体に当て、表面を添わせるようにシャンプーを洗い流します。
日ごろのシャワーに比べ水圧がない分、洗い流しに時間がかかる、洗い残しが気になるという声もありますが皮膚への刺激を考えた場合最良の方法です。
もちろん洗い残しも心配ですから、シャンプーは化学薬品や人工保存料、香料の配合されていない天然成分で作られた製品を選びましょう。
天然成分配合のシャンプーなら洗い残しも少なく、皮膚への残留も心配ありません。
愛犬の皮膚を出来る限り刺激せず、洗い上がり後の強いかゆみを予防するためにもぜひこの方法をお試しください。
この方法は実はシニアにもおすすめです。
シニアも皮膚は敏感になりやすく、些細な刺激も負担で不快になります。
できる限り刺激を与えないためにもぜひ取り入れてあげましょう。
シャワーヘッドを外しホースを直接利用
毛量が多い、抜け毛が多い、体臭がきついなどシャンプーは皮膚をしっかりと洗いあげておきたいという場合、シャワーヘッドをタオルでつつみ水圧を軽減してしまう方法はなかなか難しいでしょう。
そのような場合は、シャワーヘッド自体をホースから取り外し、ホースで直接お湯をかける方法がおすすめです。
シャワーヘッドは特別な工具も不要で簡単に取はずすことが出来、使用後は再度取り付けることも簡単です。
愛犬を洗う時だけシャワーヘッドを取はずし使用しましょう。
この場合、ホース吹き出し口を愛犬の体に水平に当て洗い流します。
シャワーヘッドがないので細かい水流が出来ず、しぶきも飛びません。愛犬の被毛の間をお湯が流れ、汚れを洗い流してくれます。
この方法なら皮膚表面の刺激を最小限に抑えることが出来る上に、十分な水圧を確保でき、気になる汚れもすっきりと洗い流すことが出来ます。
洗い桶で流し湯スタイルに
皮膚トラブルが深刻化すると本来の症状と合わせて痒さに任せて掻いてしまった掻き傷が出来てしまいます。
痛々しいまでに悪化した皮膚を清潔に保つ、薬をつけ、ケアをすることは決して簡単なことではありません。
このような時におすすめの方法は、愛犬の体がすっぽりと入る広さの洗い桶を用意することです。
中型犬の場合は人間の赤ちゃん用のベビーバスなどもちょうどよいサイズです。
この中に湯をため、愛犬を入れます。
シャワーはシャワーヘッドをはずしホースの状態にして、洗い桶の中に漬け湯を出したままにします。
この状態で愛犬にかけ湯をし洗い流します。泡や汚れは後から流れ込む湯で自然と溢れ出し、洗い流すことが出来ます。
この方法なら皮膚に直接水圧がかかることなく、皮膚を清潔に保ってあげることが出来ます。
ただ犬は足裏に汗腺があり、汗腺が全て水でふさがれてしまうと、心拍数が上がり息が切れてしまいます。
特にシニア犬の場合この状態は大変危険です。
洗い桶に漬ける時間が出来る限り短くし、愛犬に負担がかからないよう注意してあげましょう。
家庭でのシャンプーはこのように愛犬の状態に合わせて工夫をすることが出来るので、ぜひいろいろな方法を取り入れてみてください。