
うさぎは体質上、24時間絶食すると非常に危険な動物です。
うさぎの食欲がないのは、まず間違いなく身体が不調であるサインになりますので、急いで動物病院で診てもらうのをお勧めします。
何故24時間食べないと危険なの?食欲がないのは何故?といった疑問を解決する為に、食欲不振の危険性と原因についてご紹介していきます。
何故24時間食べないと危険なのか
うさぎは草を主食としている草食動物で、腸の長さも肉食動物に比べて細長く、盲腸も発達しています。
うさぎの腸を動かす場合、繊維質が必要になり、これが常に胃腸に入っていないと胃腸の機能が停滞し、非常に危険な状態になるのです。
胃腸機能が停滞してしまうと、胃腸の何処かに食べ物が停滞し、この残っている食べ物が醗酵しガスが溜まってしまう原因になります。
そうなると腸の膨張感や痛みが増すうえに、悪玉菌が繁殖し内臓を痛め、更にうさぎは食欲がない状態になる、といった負のループが繰り返されてしまう恐れがあるのです。
そして重ねて注意したいのは、この食欲がない状態が続いてしまうと、更に「脂肪肝」を発症してしまう可能性が高くなってしまいます。
このように、うさぎの食欲がないという事は、様々な病気や不調を引き起こし、非常に危険な状態になるという事になります。
うさぎの食欲不振の原因は?
うさぎの食欲がない原因は色々とありますが、主に下記のものが多いです。
突発性食欲不振
突発性とは、原因がわからずいきなりなる場合につけられる名称です。
しかし、うさぎの突発性食欲不振に関しては、主にストレスが原因である事が多いとされています。
うさぎは音や環境の変化に敏感で、ちょっとした事でもすぐにストレスを感じてしまい、食欲がない状態になってしまう事があるのです。
歯の伸び過ぎによる食欲不振
うさぎの歯は一生伸び続けます。
前歯で食べ物を噛みちぎり、奥歯で磨り潰して食べているのですが、この時に繊維質が多く固い物を食べる事により歯が削れてゆき、丁度良い歯の長さに調節されるような仕組みになっています。
この削れる仕組みは、固い食べ物で歯を削っているのではなく、咀嚼による磨り潰しが歯を削っているので、ペレットばかりの食事ですと咀嚼回数が少なく、うさぎの歯の伸び過ぎの原因になってしまいます。
それを防ぐには、繊維質の多い野菜などを食べさせてあげる事が大事です。
歯が伸び過ぎると、うさぎの口内が傷つけられ、食べ物を食べる事が出来なくなってしまいます。
また、野菜から水分が摂れる為、毛球症の予防にもなります。
補足として、毛球症とは胃の機能が低下している時にグルーミングなどによる毛を飲み込むと、胃の中で毛が球状に固まってしまい、腸の中で停滞してしまう症状の事です。
水分を多く摂る事によって胃の中の異物を溶かしてくれる働きが促進されるので、是非食生活の改善も検討してみてください。食生活を見直す事も、食欲不振の解決や、 予防に繋がりますね。
それ以外の病気による食欲不振
実は上記以外の病気が原因で食欲不振になる事もあります。
メスのうさぎの場合、子宮疾患による食欲不振の可能性もあるのです。
避妊手術をしていないうさぎは、加齢と共に子宮や卵巣の病気にかかりやすくなってしまい、子宮水腫などの子宮が膨張する病気により腹部が膨張することで、食欲不振になってしまう事があります。
オスのうさぎも、尿結石や精巣疾患のリスクが加齢と共に高まり、同じような症状で食欲不振を起こす事があるのです。
うさぎの食欲不振は病気のサイン
上記の事から、うさぎの食欲がない状態が24時間続いてしまうのは非常に危険であると判断できます。食欲不振の他に、便の硬さにも変化が出てきますので、うさぎの様子をよく観察していく事が大事になりますね。