
ペットとしてうさぎを飼う方が増える一方で、病気になった時に診察をお願い出来る病院が少ない、病気や不調に関する情報や知識の不足、安心して使用できる製品が少ないなどの飼い主さんの声も多く聞かれます。うさぎに多いとされる皮膚病をいくつかご説明させていただきます。
うさぎのかゆみを伴う抜け毛、皮膚炎
うさぎがかゆみを伴う不調や抜け毛、自ら体を齧り毛を引き抜くような行動をする時は、ノミダニの寄生による不調の場合があります。この症状は、とても強いかゆみを伴うので中には、衝動的に体を掻き壊してしまい、患部が傷や出血になることも少なくありません。
この症状は、出来る限り早期に動物病院を受診し、うさぎ専用の駆除薬の処方を受けましょう。市販のノミダニ駆除薬は、犬猫用の製造されている物が多く、うさぎの使用への安全性に不安が残るものもあります。小さな体のうさぎには、動物病院で処方された薬剤の使用が安心です。
実はうさぎは湿気にとても弱い体質
うさぎは実はとても湿気に弱い動物です。日本の気候は高温多湿な上に、室内のケージの設置場所によっては、風通史が悪い事もあります。うさぎが湿気によって皮膚、被毛が過剰に湿り気を帯びてしまうと、細菌が増殖し、脱毛や皮膚炎などのトラブルを起こします。
湿気を帯びてしまう原因は、ケージ内の生活環境はもちろんのこと、トイレに汚れで体の一部が汚れてしまう、床材が湿っている、下痢や排尿障害で排せつの度に体が汚れてしまうなどの原因があります。これらの症状は、うさぎの体の下部で起こる事が多く、一見すると目に付きにくい部位です。その為、飼い主であっても発見が遅れる事が多々あり、症状が悪化してしまう事があります。
毛玉はNG!うさぎはとてもきれい好きな動物です
実はうさぎはとてもきれい好きな動物で、トイレの場所も決まった場所だけで済ませ、体が汚れることもとても嫌がります。衛生的な環境で生活をし、適度にお手入れをしてあげる事が健康を維持する秘訣です。特に長毛種のうさぎの場合、毛玉が出来るとその部分の皮膚の風通しが悪くなり、皮膚炎の原因になります。
抜け毛対策、健康管理の為にも、うさぎにストレスがかからない程度の頻度でブラッシングやお手入れをしてあげるとよいでしょう。また生活環境は常に清潔に保ち、定期的にケージなども陰干しをしたり、殺菌処理をしてあげると尚理想的です。
うさぎの皮膚炎や脱毛症はまだまだ原因の特定や治療が難しいとされています。その為、事前にかかりつけ医と見つけ、万が一の時はすぐに相談できる体勢を整えておくと安心です。