
猫も野生で生活していた頃には、虫歯や歯周病の心配が無かったのかもしれません。
ですが、現代の生活においては、人と共に生活し食生活が変わってしまって、避けて通れない問題の1つになってしまいました。猫の健康寿命を延ばしてあげるために、普通にものを食べられる健康的な体を維持してあげる事が大切です。
猫の歯の仕組み
猫の歯の仕組みがどの様になっているか知っておきましょう。
歯の数はとても人間に近くて、門歯や切歯と呼ばれる前歯が上下で12本、犬歯が上下4本、前後の臼歯が上下で14本の合計30本あります。
人の歯が32本ですから、ほとんど同じですね。
ただし歯の形は違います。
猫は肉食の動物ですから、野生の場合はネズミや小動物を捕まえてエサとして食べていました。
そのため肉をちぎる、かみ切る事に適した、尖ったギザギザの歯の形になっています。歯と歯茎の構造は、ほぼ人と同じですから、人と同じ様な病気にもなってしまいます。
口内炎や、口腔がん、歯根吸収等も猫が罹患しています。
猫の歯磨きは必要?
猫が狩りをして小動物の肉を食べていた頃と、今は全く食生活が異なります。
人に飼われるようになり、一生家の中で過ごすようになった猫は、飼い主から与えられるエサを食べる事しか出来ません。
猫用のペットフードには、ウェットな物や、ドライな物、固さもそれぞれありますが、生肉を食べていた頃には溜まりにくかった、歯垢や歯石が溜まりやすくなってしまったのです。
虫歯や歯周病の原因になる歯垢、歯石はつけたままにしないのが、歯のため、猫のためですよね!
人が毎日歯磨きをするのは、健康な歯を維持するためです。同じ様に歯を持つ猫も、毎日の歯磨きが必要となります。
猫の口臭が気になったら、虫歯や歯周病になっているかも知れません。
他にも、猫の口の中を覗くと、たくさんの病気の予兆が見つかるかもしれないので、猫とのスキンシップもかねて、歯磨きしながらチェックしてあげると良いですね。
歯磨きの仕方
まず、歯磨きの頻度です。
基本は毎日ですが、歯垢が歯石に変わるのが2~3日後なので、毎日出来ない場合は最低でも2~3日に1回は歯磨きをする事で、歯石の付着を防ぐ事が出来るでしょう。
歯磨きの方法ですが、鋭利な歯を磨くのですから、噛みつかれてケガをしないようしなければなりません。
子猫のうちから歯に触っても嫌がらないようにトレーニングが出来れば理想ですが、成猫を飼い始める事も少なくないですよね。
そんな時は、猫との信頼関係を築きながら、猫用歯ブラシと猫用の歯磨き粉の味に慣れさせていきましょう。
猫用の歯磨き粉には、猫が好む味が付いているタイプもあるようで、美味しいとわかれば、猫の方から寄って来てくれるでしょう。
歯ブラシは人用は猫には固すぎるので、必ず猫用を使用して下さいね。
力を入れすぎると、歯茎を傷めてしまうので、優しく磨いてあげましょう。
長い時間をかける必要は無く、一通り磨く事が出来たらパッと終わらせて、猫に嫌な印象を持たせないのが、毎日歯磨きを続けるコツですね。
全部が綺麗に磨けない時は、臼歯だけでも磨くと良いでしょう。
どうしても、歯ブラシを嫌がる猫には、歯を拭いてあげるだけでも効果はあります。
指につけて歯を拭いてあげるグッズや、歯磨き用のおやつ、デンタルケア用のエサ等、いろいろな商品がありますので、うちの猫にはどの方法が合うのか、試してみてはいかがでしょうか?
猫も人もストレス無く続けていける事が1番です。愛猫が虫歯や歯周病等で、エサが食べたくても食べられない、そんな可哀想な状態は無くしてあげたいですよね。
毎日のケアで虫歯や歯周病を予防しましょう。