
ダックス、チワワ、パピヨンとふさふさと伸びた豪華な飾り毛が自慢の犬達。
でもなんだかうちの子だけ飾り毛が少ない?いつになったら生え揃うの?と感じた事はありませんか?
飾り毛の毛量や毛質、長さは個々の体質による先天的な特質も関係していて、季節の毛替わり「換毛期」も関係してきますが、日々の生活環境でも大きく左右されます。
飾り毛が気になる時は、日々の生活をちょっとだけでも見直してみませんか?
被毛は健康のバロメーター。健康的な食生活を送っていますか?
ペットショップから子犬を迎える時、将来の姿を想像してわくわくすることでしょう。
テレビや雑誌、近所で同じ犬種を見かけると、将来はうちの子も豪華な被毛が生え揃いと期待します。でも生後半年、一年を過ぎる中で
- 被毛が伸びない
- 毛量が少ない
- 地肌が透けて見える
というお悩みが生じる事があります。
この毛量の違いは個々の体質や性別にも関係しているものですが、日々の食生活に原因があることもあります。
一般的に犬は、オスの方がメスよりも被毛の量が数倍多い特徴があります。
テレビや雑誌にモデルとして登場する犬の多くは、見た目が華やかなオス犬が大半です。
その為、メス犬を家族に迎えた事で、その見栄えの差にギャップを感じてしまうのでしょう。
ただダックス、チワワ、パピヨンと愛玩を目的として改良された犬種においては、オスメスの差がさほど大きくはありません。
犬の被毛や飾り毛の状態は皮膚の状態と密接に関係しています。
皮膚や体の内面が健康な状態に保たれている事で良質で手触りのよう被毛はふんだんに生え揃い、換毛もスムーズに行われます。
つまり
- 栄養バランスの整った食生活
- 十分な運動
- 正しい体内時計機能(昼夜逆転生活をしないこと)
- 生活環境(喫煙なども犬の健康には有害です)
- 衛生管理(犬の体そのもの、環境が衛生的であること)
などを心掛けてあげる事で、本来の形質を保つ事が出来ます。
特に生後一年未満の体が形成されるまでの時期は、食事と合わせて
- 十分に運動をする
- 日光を浴び、体内時計を正常に保つ
- 外気を浴び、四季の移り変わりを実感する
- ブラッシングで皮膚の通気性、新陳代謝を活発に保つ
- 他犬との触れ合い、交流を通じて正常なホルモン分泌を促す
などの点も重要です。
成長期をいかに適切に過ごすかでその後の被毛の状態も左右されます。
犬の成長はまず骨格の成長が完成し、その後数か月~半年を掛けて被毛が生え揃い、最後に飾り毛が伸びます。
すべての被毛、飾り毛が生え揃うのは、2,3歳頃になる事も珍しくありません。
皮膚、被毛の状態の改善には速効性が無く、長い目でケアを続けてあげる事で効果が見えるものです。
換毛期が終わったあとで「まだ生えそろわない」と不安になることもあるでしょうが、焦る必要はないです。
皮膚トラブルケアの為のシャンプー後は保湿も忘れずに
子犬期に多く見られる皮膚疾患に「真菌」や「アカラス」という感染性の高い病気があります。
カビや寄生虫が要因となる病気で、免疫力の弱い授乳期に感染をすると、途端に症状が全身に広がり、全身の被毛がすべて抜け落ちてしまう程に悪化します。
犬の皮膚疾患の治療には、薬用シャンプーで毎日、数日毎のシャンプーが効果的とされています。
このシャンプーは患部を清潔に保つ、殺菌効果があるので治療という面では効果的ですが、その後のドライヤーによって健康な皮膚は過度の乾燥状態になります。
健康な皮膚から過剰に水分が蒸発してしまい、乾燥状態になった皮膚はかゆみやフケ、赤みといった別のトラブルを引き起します。
皮膚疾患の治療には数か月~半年程期間を要します。
治療中この悪循環を繰り返す事で、デリケートな皮膚は相当なダメージを受け、その後に生え揃う被毛や飾り毛も本来の毛量の半分以下に収まってしまう事が少なくありません。
もし、犬が皮膚疾患を患い頻繁なシャンプーが必要な場合は、ドライヤーによって過剰に消失してしまった水分を化粧水等で補い、皮膚表面の状態を出来る限り健康な状態に維持するようケアをしてあげましょう。
使うアイテムは敏感な乾燥状態でも安心して使える、アルコールや防腐剤が添加されていないものを選びましょう。
私は天然温泉から開発した無添加の化粧水を使ってあげています。
ケアアイテムは、目的、症状に合わせてセレクトを
犬の被毛の量が少ない、なかなか伸びないと感じた時に購入すべきアイテムは?
- サプリメント
- リンスやコンディショナー
- 保湿剤、化粧水
全て皮膚、被毛のケアの為のアイテムですが、使用用途が異なるので犬の状態に合わせて正しくセレクトしてあげる事が大切です。
皮膚、被毛の状態を改善する為には、体の内面からのケアが必要です。
内面からのケアには栄養バランスの整ったドッグフードや食事、サプリメントが効果的です。
皮膚、被毛を良好な状態に保つには良質な動物性タンパク質と脂質が必須です。
脂質、脂肪は肥満の素と考え、接取を控えた方がいいという考え方は極端な事例で、正しくは適量を摂取しなければ皮膚、被毛の健康は保てません。
過剰に脂肪を除去してしまうとかえって、皮膚はかさつき、被毛はバサバサとした手触りになります。
この脂肪は肉や魚から接取する脂肪とオリーブオイルなどから接取する脂肪との2種類があり、どちらもバランスよく接取する事が必要です。
ただ市販のドッグフードの多くは、植物性脂肪の配合量が不足している製品が多く見られます。
その為、良質だと思い選んだドッグフードを与えているにも関わらず、皮膚の不調が気になるという問題が生じるのです。
実は2種の脂肪酸のうち不足しがちな植物性脂肪こそが、皮膚、被毛の状態を良好に保つ為に必須な栄養素です。
犬の皮膚は例えるなら土や土壌の役割を果たし、被毛は花です。
肥沃で良好な土壌には年間を通じてきれいな花が咲きます。
つまり皮膚が健康な状態にあれば、新陳代謝も高く、艶のある柔らかい被毛が生え揃います。
この状態を目指し、維持する為には、愛犬の日々の食事に少量のオリーブオイルやナタネ油を振りかけてあげましょう。
これらの製品は人間用に市販されている製品で問題ありません。
摂取量は小型犬で小さじ1/2ほどです。
植物性脂肪は、接取することで直接的に肥満に繋がりリスクは低いので、摂取量を過剰に心配する必要はありません。
食にこだわりがあり、好き嫌いがある小型犬の場合、電子レンジで植物油を軽く加熱し、風味を増してから振りかけてあげると食用が刺激される効果もあります。
不足しがちな栄養素を補う事で体の内面からバランスが整うと次第に皮膚表面の被毛の状態も改善に向かいます。
生え揃った被毛や飾り毛の静電気、絡まりを予防し、手触りをさらによくしたいという時はリンスやコンディショナー、ブラッシングスプレーなどを活用しましょう。
被毛表面をコーティングし、ふわふわとした柔らかい感触に仕上がります。
このように皮膚、被毛に関する製品は用途、目的をしっかりと見極めてセレクトしてあげるとより効果的です。