
後ろ脚でお腹や耳をかくのは犬の生理現象といわれますが、犬が繰り返し体をかいていたら、それはもしかして「かゆみ」のサイン?
人より肌の弱い犬は、皮膚にも炎症を起こしやすく、かくことでさらに症状を悪化させてしまうことも考えられます。
そこで今回は、犬がかゆがる原因とその対処法などについて調べてみました。
病気以外で犬がかゆがる原因は?
犬がかゆがる原因は、さまざまですが、皮膚に目立った異常が見られなければ、その原因は、皮膚が乾燥していることかもしれません。
人と同じで空気が乾燥してくると犬の皮膚も乾燥しやすくなり、かゆみを伴うことがあります。
また、かゆみを感じてかきむしることで皮膚が炎症を起こして、さらにかゆがる原因になることも。
冬など乾燥しやすい季節には、保湿剤を皮膚にスプレーしてあげたり、加湿器などを使ってお部屋の湿度を一定に保ってあげたりすることが、かゆみを防ぐためにも重要です。
夏の暑い時期は、体温が上がって血行が良くなることでもかゆがる原因に。
この場合は、クーラーや冷却グッズを上手に使って犬の体温が上がりすぎないようにしてあげましょう。
ストレスも犬がかゆがる原因のひとつ。
運動不足や環境の変化などでストレスがたまると、免疫力が低下して、皮膚が乾燥したり炎症を起こしたりすることがあるんです。
春と夏に毛が生え変わる「換毛期」も気を付けたい時期。
換毛期には、大量の毛が抜け落ちるので、抜け毛がまとわりついたり、毛玉が出来たりしてかゆがる様子を見せることがあります。
換毛期のかゆみを少しでも緩和してあげるには、日々のシャンプーやブラッシングが大切です。
まずは、低刺激で保湿効果のあるシャンプーでまとわりついた毛をシャワーできれいに洗い流します。
このとき、熱めのお湯を使ってしまうと、犬の皮膚が乾燥したり、体温が上昇しすぎてかゆみを引き起こすことがあるので、人が少しぬるいかなと感じる37度~38度くらいの温度のお湯を使ってあげましょう。
シャンプーの後は、ブラッシングで毛並みを整えます。毛玉が大量に出来ている場合は、無理にほぐそうとすると皮膚を傷めることがありますので、トリマーなどにお願いしたほうが安全です。
年間を通して、犬にとって快適な環境を作り、ストレスのない生活を送らせてあげることが、犬のかゆみを防ぐのに最も大切なことといえます。
炎症がみられる場合は動物病院へ
病気以外の原因で起こるかゆみの場合は、ほうっておいても治ることが多いのですが、いつまでもかゆがる素振りを見せたり、湿疹やフケなどの炎症が見られたりした場合は、獣医の診断を受けることをおすすめします。
かゆみを伴う犬の病気は、アレルゲンが原因のアレルギー性皮膚炎や細菌・カビなどが原因で発症する感染症のほか、免疫性の病気やリンパ腫などのガンが隠れていることも。
かゆみの原因によって治療法はさまざまですが、病気によっては、長期間にわたる投薬が必要だったり、アレルギーなどの原因を特定するのに時間がかかったりと飼い主にも負担がかかることがあります。とはいえ家族同然の愛犬のことですから、根気よく治療を続けて頂きたいものです。
かゆがる素振りがないか日頃からチェック!
言葉が話せない犬ですから、体調に変化がないかは飼い主が日頃からチェックしてあげたいもの。
体の一部分を執拗になめたり、ひっかいたり、体をどこかへ擦り付けたりしているときは、かゆみを感じているサインかもしれません。
かきむしることで、更に皮膚が炎症を起こして症状が悪化することもありますから、犬がかゆがる素振りを見せたときには、早めに対処してあげましょう。