
ペットショップの店頭で販売されている子犬にマイクロチップ装填済みと説明があったり、動物病院でも見かけることのあるマイクロチップとはいったいどんなものなのでしょうか?
犬の万が一に備え、ぜひ一度家族で装填について考えてあげましょう。
犬のマイクロチップとは
犬のマイクロチップとは、犬や猫の皮下に3㎜ほどのデータチップを装填し、個体情報を管理するための道具です。
この小さな道具は、これまで牛や豚などの家畜の個体管理などに用いられることが多かったものの、犬や猫の迷子や飼育放棄の対策、震災など非常時の個体識別にと装填が推奨されるようになりました。
このマイクロチップには、本体に識別の番号データが登録されています。
犬や猫の装填をした場合やペットショップから装填済みの子犬や子猫を購入した場合、装填済みの犬猫を里親で引き取った場合は、この識別番号に飼い主の個人情報を登録することで確実な迷子札の装着を済ませたことになります。
飼い主の個人情報は、特定の団体で一括管理されていて、全国の施設で照会が出来るようになっています。
例えば、保健所で犬や猫を保護、収容した場合に一見では飼い主のいる迷い犬、猫なのか捨てられた犬猫なのか、野犬なのか判断がつきません。
明らかに飼い主がいるとわかるような首輪や洋服を着ている場合でも、実際の飼い主の連絡先、電話番号までたどり着くことはなかなかできないものです。
このような時にマイクロチップが威力を発揮するのです。
実は国内では大規模な震災の影響を受け、その後全国の保健所にはこのマイクロチップの登録番号を読み取るリーダーが設置されているので、リーダーを犬猫の体にかざすことで、登録番号を読み取り、情報管理団体へ照会をすることで飼い主の個人情報へたどり着き、連絡をすることが出来るという流れになります。
このリーダーは、金属探知機によく似た形状をしていて、犬猫の体にかざすだけでマイクロチップを感知することが出来ます。
一部の動物病院でもこのリーダーを完備していることもあり、万が一の迷子対策に装填が推奨されています。
市販の迷子札や首輪に名前を書くという方法では、場合によっては外れてしまったり、文字が薄れていて読み取れないという場合もありますがマイクロチップであれば、一旦皮下に装填すれば生涯外れることがないので、安心できるという点が何よりのメリットとされています。
装填するにはどうすればいい?
マイクロチップの装填は動物病院で引き受けてくれています。
太い注射器のような機器を使用し、皮下にマイクロチップを挿入します。
処置は数秒で完了し、注射と同等の痛みなので、出血や縫合などもありません。
大抵の場合、背中側の首の付け根や肩甲骨の間など皮膚がたるみやすい場所に装填をします。
皮下に一旦装填したマイクロチップは基本的には生涯取り出す必要はなく、安全性が確保されています。
ただ中には10年、15年と装填している間に皮下を移動し、マイクロチップ位置が移動することもありますが、健康上の問題はないとされています。
マイクロチップ装填のための費用は、おおよそ10000~15000円ほどです。
マイクロチップ本体の費用の他に診察料、処置料、データ登録料などが加算される場合もあります。
また動物病院によって在庫の所有状況が異なるので、事前に問い合わせの上、足を運びましょう。
日本でマイクロチップの装填が推奨されるようになったのは、10年ほど前からです。
当初は正規メーカーの商品が市場に流れていましたが、最近では安価な海外製が流通し始めるという問題が生じています。
安価な製品の場合、見た目の違いはありませんが、実際に装填をしてもリーダーで番号を読み取れない、安全性への懸念があるなどの問題が生じ、問題視されています。
装填をする場合は必ず信用できる動物病院に依頼をしましょう。
イベント会場などで過剰に安い価格設定で装填を行っている場合は必ずマイクロチップの製造元、品質を確認したうえで装填の判断をしましょう。
マイクロチップは入れるべき?
アメリカを中心とする海外では、マイクロチップの装填はごく一般的で、さほど抵抗感なく受け入れられていますが、日本では皮下への装填という事でかわいそう、痛みがありそうなど様々な理由から敬遠されることもあります。
また多くの方が、犬が迷子になることはない、犬のことを必ず守ると考えている傾向が日本では強く、このような万が一の場合の備えに関しても不要と感じてしまうようです。
でも犬猫の迷子問題は実はとても深刻で、長年共に暮らす飼い主でさえも予想できないようなトラブルが起こることもあり得ます。
犬が万が一飼い主の元を離れてしまっても、必ず帰ることが出来るようにとマイクロチップの装填を前向きに検討しておくことも必要かもしれません。