
愛犬が迷子になった時、震災など突然の出来事で愛犬と離れ離れになってしまった時、目の前の犬が自身の愛犬であることを証明する術をもっていますか?
実はこの問題は実際に様々な避難所、一時預かり所で起きた深刻な問題です。ぜひ万が一に備え、愛犬の身分証明書を常備しましょう。
実際に起きた犬の引き渡し問題
災害の現場で、避難所で、目の前にいる愛犬を「わが子」だと証明してくださいと言われた時、どのような方法をとりますか?
名前を呼ぶ?
犬の身体的な特徴を説明する?
首輪など身に着けているものを説明する?
いかなる方法でもなかなか「うちの子」であることを確実に第三者に理解してもらうのは至難の業です。
実はこの問題は実際の災害現場で起きたことです。
国内で起きた大規模震災を機に、多くの自治体が愛犬同伴避難の推奨やペットの一時預かり施設を開設しました。
近隣の動物病院や保護団体も積極的に放浪している犬猫を保護し、飼い主が迎えに来てくれる日まで一生懸命に世話をしてくれています。
でも、やっと巡り会えた愛犬が目の前にいても、その犬が自身の愛犬であることを証明できずに、愛犬を即座に引き取れなかったという問題が多発しました。
我が家の愛犬だという方、知り合いの方の犬だという方、親戚の者だとう方…
混乱する現場では、無暗に引き渡すこともできずに、預かる側も飼い主も困り果てるという事態が起きました。
確かに飼い主から見ると、愛犬特有の特徴があったり、些細な仕草から愛犬であることを見分けることが出来ますが、その犬の特徴を第三者に口頭で説明し理解してもらう事、愛犬であると納得してもらう事は相当に難しい事です。
この事態を受け、中には保護団体や管理者に詰め寄る場面もありましたが、見方を変えると大切な愛犬だからこそ、ミスがあってはいけないのです。
飼い主の申し出をそのままうのみにし、犬を引き渡してしまったものの、実は飼い主ではなかった、別の犬と勘違いをしていたという事があってはならないのです。
この問題は飼い主も保護をしてくださっている方も双方は犬を大切に思い、家族の思い理解しているからこそ、慎重になった結果と言えるでしょう。
中には付けていたはずの迷子札がちぎれてしまっている場合、目印になるはずの首輪が外れてしまっている場合もあり、愛犬であることを証明できずに困り果ててしまっていた方もいます。
特にダックスやマルチーズ、プードルの様に被毛が単色で、柄による見分けが難しい場合はなおの事引き渡しが難航しました。
このような情報はなかなか飼い主に周知されず、日ごろの備えが十分にできないものです。
万が一の場合に備え、愛犬の身分証についてもう一度考えてあげることが必要です。
スマホにあるのは愛犬単独写真だけでは?
今やスマホや携帯に愛犬の写真を保存しているという方が100%といってもよいでしょう。
ただ多くの場合、愛犬単独の写真ではないでしょうか?
愛犬の可愛らしい姿、自宅でくつろぐ姿を撮影するばかりで、自分自身とのツーショット写真をあえて保存されている方は少ないのではないでしょうか?
実はこのツーショット写真が万が一の時の愛犬の身分証明書になってくれます。
愛犬の体にある特徴的な模様、体形、顔立ちなどがはっきり映り、なおかつ家族と共に映っていることが重要です。
決してかわいく映ることは重要ではありません。
携帯、スマホの所有者それぞれが愛犬とのツーショット写真を保存しておきましょう。
出来れば、この写真をプリントアウトし、防災用品、避難用品と合わせて保管しておくとさらに安心です。
この方法を活用すれば、目の前の犬と自分との関係性を証明することが可能です。
もちろんスマホだけでは充電切れなどの問題から不安もありますが、データさえあれば復旧次第確認が可能です。
近年の災害状況や避難指示を見ていても、必ずスマホや携帯は常備し、肌身離さず携帯をするという方が大半です。そのため、その機器の中に証明書を保存しておくという方法はとても効果的です。
もし愛犬にマイクロチップが装填されている場合は、個体識別番号と飼い主の免許証などを並べた写真を撮影しておくとなおの事確実に愛犬だと証明できるでしょう。
「うちの子」を証明する大切な手段です
このように万が一の場面では「うちの子」を証明することがとても難しいのです。
日常とかけ離れた環境では愛犬自身もパニックを起こしていて、飼い主の姿を見つけても尻尾をふり、駆け寄ってきてくれないこともあります。
どのような場面でも「うちの子」を証明できる術は常備しておくよう心掛けておきましょう。