
犬を自宅でシャンプーしたくてもなかなかスムーズにできない、部分的に洗い残しがある、犬が脱走してしまう・・・理由はたくさんあるでしょう。
「どうしてトリミングショップではあれほどスマートにシャンプーができるの?」と疑問に思ったことはありませんか?
実はトリマーさん達は犬をスマートに扱う裏技を駆使しているからです。この裏技を活用すれば、自宅シャンプーのお悩みも簡単に解消できます。
顔洗いに「スポンジ」
シャワーは大好き、シャンプーを泡立てる時は気持ちよさそうなうっとり顔という犬でも、いざ顔にシャワーをかけたり、顔に触れた瞬間にご機嫌が悪くなってしまうという事があります。
特にプードル、シーズー、コッカーなど顔の被毛が長い犬種ほどこの傾向が強くみられます。
でも顔の被毛が長い場合、
- 目頭の目やに
- 涙やけ
- 鼻や眉間のくぼみ
- 口周りの被毛の汚れ
は悪臭の原因にもなり、しっかりと洗い流しておきたいポイントです。
でも犬が嫌がる・・・つい犬の気迫に負けてしまい嫌がる部分は諦めるという流れになっていませんか?
このような顔が苦手という犬には、食器用スポンジを活用しましょう。
食器用スポンジ活用の手順は
- 食器用スポンジにお湯をたっぷりと含ませます
- 犬の頭頂部(眉間の上あたり)にスポンジをあて、ぎゅっと絞ります(スポンジを伝って、お湯が顔にかかるように)
- この時、犬の鼻先を持ち上げ、飼い主さんと目線が合うようにやや上向きにしてあげます
- 顔に直接シャワーをかけることはせずに、スポンジを使い数回お湯をかけます
- 特に汚れの目立つ部分は、かけ湯の要領でスポンジを使い被毛を湿らせます
- ぬるま湯で希釈したシャンプー剤をスポンジに含ませ、同様に頭頂部から絞ります
- シャンプーはあえて泡立てずに、スポンジを被毛の向きに沿って移動させることで洗浄をします
小型犬の場合、目頭の洗浄にはメイク用スポンジを活用してもよいでしょう
十分に顔全体をシャンプー付きスポンジで撫で終えたら、すすぎもスポンジを活用し、数回に分けて行います。
顔の洗浄を嫌がる理由には、シャンプーの音や水しぶき、水圧などが不快という事が多々あります。
そのため、スポンジを活用しこれらの点を解消してあげると、意外にあっさりとお悩みを解決できます。
シャンプー中の身震いに「首抑え」
犬を自宅でシャンプーするときは、飼い主さん自身も全身びっしょりに濡れてしまうという事はありませんか?
中には突然の来客に慌てふためいてしまうということもあるでしょう。
実はこの犬の身震い(ブルブル)は簡単にタイミングをコントロールできます。
犬はシャワーで体が濡れたり、シャンプーの泡で普段と違う香りがしたりという事があると、自身をリラックスさせ、平静を保とうと何度も身震いを繰り返そうとします。
この時、そばにいる飼い主さんがそのまま水しぶきを浴びてしまいびっしょりになってしまうでしょう。
ただ犬は身震いをする直前に必ず前兆行動を見せます。それまでそわそわと動き回っていたものの急にピタっと動きを止めたり、じっと立っていたものの軽く腰を下げたりという行動です。
犬がこの前兆行動を見せた瞬間に、犬の首を上から軽く押さえてみましょう。軽く抑えるだけで犬の身震いを食い止めることが出来ます。
もちろん、犬ななぜ身震いは上手にできなかったのか理解できず、何度か同じ前兆行動を繰り返すこともありますが、タイミングよく抑えれば簡単にコントロールができます。
このテクニックはプロのトリマーさんが日常的に行う方法です。
トリマーさんのお多くは、トリミング作業の合間に接客応対に出ますから、全身が都度びっしょりになってしまっては接客業としての身だしなみの問題が生じてしまいます。
その為この裏技を駆使して、いつでもスマートにシャンプー作業をこなしているのです。
犬の目線はいつでも「出入口」
自宅でシャンプーをするとき、セルフシャンプーが利用できる施設を活用する時、犬の目線は常に出入口のほうへ向けるように立ち位置を考えてあげましょう。
飼い主さんの中には、シャンプー嫌いな犬が途中で脱走しては困るとあえて出入口を目隠ししたり、犬を出入口とは反対向きに立たせようとする方もいるでしょう。
でもこれは犬、動物の本能に基づく行動ですから、無理に強制をするとかえって犬にストレスと危機感を与えることになってしまいます。
犬や動物は本能的に常に逃げ道の確保を考えています。
そのため、出入口が自身の視界に入っていることで、精神的な余裕が生まれ、落ち着いた精神状態を保つことが出来るのです。
犬をシャンプーする時はぜひ犬の顔を出入口側へ向け、飼い主さんが立ち位置を移動してあげるとスムーズに作業が進みます。
このようなとても簡単な裏技を活用すると、暴れん坊、シャンプー嫌いと思っていた犬をとてもスムーズに扱う事はできるようになります。